七月七日は「五節句」の一つ『七夕(たなばた)』です。
言うまでもなく、天の川を挟んで別れた牽牛(けんぎゅう・ひこぼし)と織女(しゅくじょ・おりひめ)が年に一度出会う有名なお話の日です。
短冊を書いて、笹飾りを作って笹の葉に吊るし、星に祈ります。
子供の頃は、家に大きな竹が用意され、せっせと短冊や笹飾りを吊るしたものです。
大人になった今でも、我が家では大きくはないですが、小さな笹に短冊や笹飾りを飾ります。
(いろいろと簡略化されてはいますが(~_~;))
皆さまのおうちでは、七夕をどのように過ごされているのでしょうか?
「特に何もしないよ~」
という友人も多いのですが、せっかくのイベント・お祭り行事!
楽しまなければ、もったいない!?
これを機に、七夕を見直し、近所で七夕祭りがやっていなくても、七夕を楽しもうではありませんか♪
七夕の由来
七夕とは…
五節句の一つ。七夕(しちせき)。旧暦七月七日の夕方のことです。
古くから天の川を挟んで別れた牽牛と織姫が年に一度出会う話で知られています。
ルーツは、中国の「乞巧奠(きこうでん)」とされ、
この行事が奈良時代に日本へ伝わり、日本の棚機津女(たなばたつめ)の伝説と合わさり、
七月七日の夕方を示していた七夕(しちせき)が棚機(たなばた)にちなみ七夕(たなばた)と呼ばれるようになりました。
乞巧奠(きこうでん)とは
7月7日の夜に織女に対して手芸上達を願う祭り。
夜に女性たちが7本の針の穴に美しい彩りの糸を通し、捧げものを庭に並べて針仕事の上達を祈った
棚機(たなばた)とは
古き日本の禊ぎ行事。
乙女が着物を織って棚に備え、神を迎えて秋の豊作を祈る。
または人々の穢れを払う。
選ばれた乙女=棚機津女(たなばたつめ)と呼ばれ、川などの清い水辺にある機屋(はたや)にこもって神ために着物を織った。
その時に使われていた織り機が棚機(たなばた)
日本に伝わった乞巧奠の行事は、宮中や貴族の家で行われるようになり、
願い事を梶(カジ)の葉に書き、牽牛と織女が出会うことや詩歌の上達を祈りました。
江戸時代になると今日の行事と近く、五色の短冊に願い事を書いて、笹竹に飾るようになります。
サトイモの葉にたまった夜露を集めて墨をすり、その墨で文字をつづり手習いごとの上達を願いました。
そして現在。
短冊に願い事を書いて笹竹に飾ることが一般的となっています。
七夕飾り
*五色の短冊
願い事や七夕にちなんだ言葉などを書きます。
五色(ごしき)とは、陰陽五行説にちなんだ5つの色。
・青=木=「礼」=礼節
・赤=火=「仁」=思いやり
・黄=土
・白=金
・黒=水
*吹き流し
織姫の織り糸。五色のを用いて魔除けの意味も持つ。
*網飾り
魚を捕る網。豊年豊作大漁の願いを込めたもの。
*折鶴
長寿
*神衣(かみこ)
紙の人形を飾ると、裁縫が上達し、着るものに困らなくなるといわれている。
また災いを人形に移すという意味もある。
*財布/巾着
金運上昇を願うもの。
本物の財布を下げてもOK
*くずかご
物を粗末にしない。
七夕飾りを作るときにできた紙屑を折り紙のかごの中に入れる。
※七夕飾りは七夕の夜の為だけのものなので、翌日には飾りも笹竹も取り外しましょう。
取り外した笹竹や飾りは、川に流して清めるのが本来の作法ですが、
今の世で川に物を流すのはNGです。
小さくまとめてゴミの日に出しましょう。
短冊などは、神社等でお焚きあげして頂けたりするので、そちらへ持ち込んでみるのも有りかと。
七夕 食べ物
七夕に食べる食べ物は、「そうめん」!
ルーツは、「索餅(さくべい)」という中国伝来の小麦粉のお菓子。
なんでも古代中国の伝説で
「7月7日に死んだ帝の子が霊鬼神となって熱病を流行らせた。
そこで、その子の好物だった索餅を供えて祀るようになったことから、
7月7日に索餅を食べると1年間無病息災で過ごせる」
というものがあり、
奈良時代に「索餅」が日本に伝えられると、麦の収穫期に麦餅をつくる風習と共に宮中に取り入れられ、やがて一般にも広がっていきました。
やがて「索餅」は「そうめん」へと姿を変え、七夕に「そうめん」を食べ無病息災を祈るようになりました。
…という説。
もう一つは、
「そうめん」が「天の川」に似ているので、「天の川」に見立てて食べる。
…という説もあり、
同様にもう一つ。
「そうめん」を「織姫の織り糸」に見立てて食べる。
という説もあります。
※色つきそうめんは、短冊の色と同じように五色に由来し、魔除けの意味が込められています。
まとめ
昔むかしは、糸を捧げていた…というのは、何かの本で読んで知っていたのですが、「そうめん」が行事食だとは知りませんでした。
我が家では、どちらかといえば「ちらし寿司」を食べていましたねぇ…
七夕近くになると、せっせと短冊を書いたり、七夕飾りを作ったりといろいろしておりましたが、その色彩にまで意味があるとはつゆ知らず(~_~;)
来年は色の意味を考えてから願い事を書こうと思います。
(その方が願いがかなうかもしれないし♪)
残念ながら2018年の七夕は雨天と相成りました。
七夕に雨が降ると、彦星と織姫は天の川の水かさが増してしまうので、日本の多くの地域では会えないとされているようです。
(天の川は雲の上だから、雨、関係ないと思うのですけどね……だめなんですかね?)
そんな訳で七夕に降る雨を「催涙雨(さいるいう)」と呼ぶそうです。
(彦星に会えないことを悲しんで、織姫が流す涙)
来年は、会えるといいねぇ…